EVENTS

白熱のROHM OPEN HACK CHALLENGE 2017 最終審査イベントレポート

2017.10.02

昨年の初開催で大きな反響をいただき、2回目の開催となった「ROHM OPEN HACK CHALLENGE」。

今回は6月末からエントリーが始まり、110名を超える参加者から約90のアイデアが寄せられました。
一次審査を経て、最終審査に残ったのは11組。
9月18日(月・祝)に東京・渋谷にて初の試みとなる「公開プレゼンテーション・最終審査」イベントが開催されました。
その中から選ばれた5組には、賞金だけでなく、CPS / IoTをテーマに掲げた、
アジア最大級の国際展示会「CEATEC JAPAN 2017」でのブース展示という特典が用意されました。

午後2時から始まった最終審査会ではまず、ローム事務局からイベントの趣旨とそれにかける思いを語ってもらいました。
「長らく不況が続くテクノロジー業界ですが、2016年から5カ年計画の科学技術政策の基本方針として、
政府が『Society (ソサエティ)5.0』を提唱し、『狩猟』『農耕』『工業』『情報』に次ぐ第5の社会を
イノベーションによって生み出そうと取り組んでいます。
なかなかすぐには捉えづらい概念ではありますが、我々はROHM OPEN HACK CHALLENGE を通じて、社会に貢献できる、
より具体的なアイデアを発信し、それがさまざまなジャンルで活躍する人に『火を点ける』ことを期待しています」


発表ギリギリまで試行錯誤……会場を沸かせた公開プレゼン

審査員は前回に引き続いて、エンジニア・タレントの池澤あやかさんと
株式会社ABBALab 代表取締役 さくらインターネット株式会社フェローの小笠原治さん。
そして新たに情報科学芸術大学院大学[IAMAS]教授の小林茂さん、
Makers Boot Camp創業者の牧野成将さんを迎え、白熱した審査が行われました。



今回最終審査にノミネートしたアイデア・プロトタイプのジャンルはさまざま。
「鍵をなくさないように、居場所を知らせてくれるキーホルダー」や「砂糖や小麦粉、塩などキッチン食材の在庫を
スマホで管理するデバイス」など、身近な課題を解決するようなアイデア。
「子ども向けの防犯ブザーをスタンプラリー形式で展開」「害獣が罠にかかると知らせてくれるデバイス」など、
社会課題に立脚したものも。
「人が近づいたり気圧が変わったりすると、生き物のようにLEDが変化する照明」や「部屋の照度と連動し、遠隔地でも互いに
『人の気配』を感じられる照明」など、無機質なデバイスに有機的な価値を付与しようと試みたプロトタイプもありました。
どれもローム製のセンサやマイコンボードを用いながらも、まったく異なるプロトタイプに仕上がっていました。

 

スライドを用いてのプレゼンテーションがメインとなりつつも、実際にプロトタイプを使用している様子を映像化したり、
会場でインタラクティブに実践してみせたり、中には出張先のギリシャからSkypeをつないで、
プレゼンに臨んだチームもありました。
「以前なら配線が剥き出しとなっているようなプロトタイプが多かったけれど、今回はどのチームも
プレゼンとして非常に洗練しているものが多かった。より現実的に『見せる』というところまで落とし込もうとしている」
と審査員の小笠原さんも感想を寄せるほど。
どのチームもプレゼン時刻ギリギリまで細部の調整に追われていたのも、このコンテストに賭ける思いが感じられる一コマでした。

 

プレゼンごとに審査員からの質疑応答が寄せられ、「もし販売するとすればどのくらいの価格帯で収益化できそう?」
「センサの精度はどのように担保している?」など鋭い質問が飛びかう中、
臆することなくユーモアを交えて答える発表者に、会場には笑いが起こる場面も。
プレゼン3分+質疑応答という限られた時間ながら、思い思いにプロトタイプの特長を伝えていました。



白熱した審査の結果、予定を上回る5チームが受賞!

審査が行われている間、会場ではCEATEC JAPAN 2017でロームとのコラボレーションが予定されている
「超小型飛行体研究所」主宰の宗像俊龍さん、元「大人の科学」編集部・教材開発担当の小美濃芳喜さんによる
ライトニングトークが行われ、その後いよいよグランプリ・各賞の発表へ移ります。

今回、審査が難航したため、当初1チームの選出予定だった特別賞・優秀賞がそれぞれ2チームとなり、
計5チームが受賞するといううれしいサプライズが。各チームの期待は高まります。

特別賞1組目は、SPORADIC-E「EnOceanを用いたフリーマガジンのラック内在庫量の把握」と称し、
誰がどの時間にフリーマガジンを受け取っているのか、リアルタイムに計測するデバイスを開発しました。
ローム事務局からは「できればもう2、3個作ってもらって、CEATECのブースですぐにでも使いたい」と絶賛の声が。
SPORADIC-Eの岸田さんは「一人だけで開発していたので、技術的に困難なことがたくさんあったが、
がんばった甲斐があった」と感慨もひとしお。
 


特別賞2組目は、OneChance「Uchiwaction」
アイドルの応援に使う「うちわ型デバイス」として、歌詞が表示されたり好きなメッセージを入力したりできるもの。
Makers Boot Campの牧野さんは「アイドルのライブに行ったことはないけど、熱い思いが伝わってきた。
ライブ演出として考えても、新たな可能性を感じさせるもの」と評価。
OneChanceの並河さんは「『いつかアーティストに会いたい』という夢があるので、
その第一歩として今回の受賞はありがたい」と会場を沸かせました。
 


そして続く優秀賞1組目はTEAM I.N.U.P.Y
足を使った入力デバイス「INUPY SMART DEVICE」を発表し、「プレゼンも実際に足を使ってスライドを動かしていた」
という種明かしで、観客を驚かせました。
「音声認識技術が活気付いている中でまだ使われていない『足』に着目し、技術としても汎用性が高い。
これからに期待している」と情報科学芸術大学院大学[IAMAS]の小林茂さん。
チームも、「同じ研究室の仲間で、日頃の研究と関連する領域で評価いただけて良かった」と胸をなでおろしていました。
 


優秀賞2組目はSkilled Workers「FunnyBall」。セパタクローのボールにセンサメダルとスピーカを内蔵し、
動きに応じてさまざまな音を発する遊具型デバイスを発表しました。
エンジニア・タレントの池澤さんは「老若男女誰でも楽しめる点と、
レイテンシー(遅延)を感じさせない処理能力が素晴らしかった」と高く評価。
「ものづくりは技術を追求するだけでなく、楽しいものであってほしいと考えている。その点に共感していただいたことがうれしい」
とSkilled Workersの小林さんは感想を寄せました。
 


そしてついに迎えた、グランプリの発表。受賞したのは、客席を笑いに包んだ、
つくるラボダンナダッシュ」でした。
「夫婦間のコミュニケーション諸問題を解決する」と称し、帰宅中の夫が自宅から一定の距離に近づくと、相互に通知。
「牛乳買ってきて」「今から帰る」など、非チャットツールでコミュニケーションを促すデバイスとなっています。
ABBALab小笠原さんは「『ダンナダッシュ』というネーミングは用途が限定されがちだけど、拡張性も含めて大きな可能性を感じた。
CEATECの出展までにより拡張例を増やしていただければ」と、グランプリだからこそ、あえて更なる進化に期待を寄せました。
「今日は僕の誕生日なんですけど、奥さんを置いてここに来ちゃいました(笑)。いいプレゼントをありがとうございました」
とつくるラボ代表の衣斐さん。
 


その後の懇親会では、登壇したチーム同士で積極的に情報交換が行われ、
惜しくも受賞に至らなかったチームからは「大いに刺激になった。また来年も挑戦したい」という声も。
終始和やかな雰囲気ながら、世の中をより良くし、あっと言わせるような新たなアイデアに駆けるチャレンジャーたちの
あくなき向上心を感じさせるイベントとなりました。

 

また来年、どんなアイデアが生まれ、私たちをワクワクさせてくれるのでしょうか。
引き続き、ROHM OPEN HACK CHALLENGEの活動にご期待ください!

受賞作品の機能についての説明はコチラ
http://open.rohm.com/jp/events/170926_article

また、今回の受賞作品が展示中のCEATEC JAPAN 2017は10/6(金)まで幕張メッセにて開催中!
http://www.rohm.co.jp/web/japan/ceatec


==
ROHM OPEN HACK CHALLENGE 2017
http://open.rohm.com/rohmhack/